sirousagiのブログ

オーバー・ザ・レインボーを目指して

庭先

庭の木々も新緑の季節だ


柔らかな若葉は清々しい風を贈る


小さな花壇でも手入れを怠るとこれからの季節は大変だ


我が家の老犬が吠えている


早朝から電気の検針員だった


「ワンちゃん飼ってるお宅では毎回吠えられます」
と苦笑い


検針表受け取ってため息😮‍💨


またもや老犬が吠える


今度は水道の検針員だ


「ご苦労様」と声をかけると
「毎回吠えられます」とその人も言う
「お花綺麗ですね」
褒められれば満更でもない


「色々なお宅に伺いますので
お庭見るのが楽しみです
この頃は、ご主人が平日に庭の手入れをしてるお宅多いですよ。
先日も、
庭の手入れしてたご主人が、仕事あっていいね。
仕事できて羨ましいなとしみじみ言われました。
定年なのかリストラなのかわかりませんけどね。
私も働ける内は頑張ろうと思いました」
検針員は足早にお隣へと移って行った。


渡された検針表見てまたもや溜息を吐く😮‍💨


庭に椅子を出して母の髪を切る


真っ白な髪が初夏の光の中で輝く


花柄のケープを肩にかける


母は小さく儚げになってきた。


娘でさえ、まして家族さえわからなくなっている


かつては
どんな事も器用にできる人だった。


子供の頃
宿題で苦手な家庭科の刺繍が出来ず
夜遅くなっても出来上がらない。


いつのまにか泣き寝入りしてた。


朝目覚めると
枕元に綺麗に畳まれて作品ができていた。


あまりの出来映えでクラス中ブーイングの嵐だった。


「美容師さんお願いしますよ」
「はい、綺麗にしますよ」
庭先で母の髪をきる
出来映えは気に入らなかった様子
「他のパーマ屋さんに行こうかしら」と曰う


不器用な私のカットではお気に召さない
鏡の中の母は一体何歳に見えてるのかしら?


今日も庭先で母の髪を切る、新緑の木陰で。